セガの名作レースゲーム、デイトナUSAの稼働から今年で30周年となります。かのあゆがプレイしたのは翌年1995年4月1日にリリースされたサターン版からなので、実に29年ずっとプレイし続けていることになりますね。現行ハードだとXBOX 360版が下位互換機能によりXBOX Series S|Xでプレイ可能です。
先に稼働していたナムコの「リッジレーサー」(System 22基板)とともに当時のアーケードを牽引したタイトルの一つで、サターン、PC(Windows 95/98)、ドリームキャスト、PlayStation 3/XBOX 360に移植されています(正直、Circuit Edition/Deluxeはオリジナルとは別物ですが・・・)。
前述の通り、本格的にはまり込んだのはサターン版からですが、実は稼働直前あたりのタイミングで今は無き祖父と池袋にあったトヨタの大型ショールーム、アムラックス東京に行った帰りに池袋GIGOの大型スクリーンで映し出されている、いわゆる「AOUデモ」を見たのが実は最初の出会いだったりします。そのときは「新作タイトルのデモ」と言うことまでは知りませんでしたが・・・
当時最高峰のスペックを誇ったModel 2基板から出力される、テクスチャーマッピングが貼られた美しいグラフィック、派手なドリフトやセガの「謳うサラリーマン」こと光吉猛修さんによるヴォーカルが入ったBGM(実はサンプリングした音声を数パターン組み合わせた物であると言うことを知ったのはだいぶ後の話・・・)、稼働当時実際のNASCARで活躍していたシボレー・ルミナ、フォード・サンダーバードを模した自車、敵車のデザイン、アレンジサウンドトラックではヴォーカルとしても参加されていたデヴィット・ライツィー氏のピットクルーボイスのかっこよさ・・・すべてが完璧すぎる、奇跡のような作品でした。
当時暮らしていた、光が丘にあるダイエーの1階で「ほぼ製品版」(エンディング未収録、データがセーブされない点を除けば製品版と同一で、隠しマシンの「デイトナUMA」も収録。おそらくUMA2もいる)の試遊デモ版をプレイしたことがきっかけに、当時習っていたギター教室の帰りに祖母からもらったお小遣いで成増のクラブセガ成増でアーケード版をプレイしたり、現在は廃盤になってしまっている東芝EMIのサウンドトラック盤を購入したり、挙げ句の果てにはハードを持っていないのに「HORNET(プレイヤーカー)のペーパークラフトを組みたい!」というだけで講談社から出ていた攻略本を購入したりと、本格的にはまり込んでいました。
1996年8月に現在暮らしている場所に引っ越した際、「林間学校に行けない代わりに好きな物を買ってあげる」ということで、当然選んだのがセガサターン(白)とデイトナUSA。それから同年12月に祖父からのクリスマスプレゼントとして「セガラリー」を買ってもらうまで、真面目に所有ソフトはデイトナUSA一本だけでしたが特に不満はありませんでした。
当時は「完全移植」という言葉の意味合いが異なっていて、現在のように「アーケード版をそのまま家庭用に持ってくる」のは最初から不可能とわかりきっていたので、オリジナルのプレイフィール、空気感をどれだけ家庭で楽しめるかどうかということが重視された時代でした。
セガサターンは元々3Dグラフィックの処理が同時期にリリースされたプレイステーションと比較すると弱かったため、先に移植版がリリースされていた「リッジレーサー」が30フレーム表示を実現していたのに対して、サターン初期移植版デイトナUSAは20fpsとフレームレート的には劣っていましたが、当時プレイしていてそんなことはいちいち気にしていませんでした(ただし、サターンFANやセガサターンマガジン等、当時出版されていた専門誌の読者レビューを見直すと「リッジよりグラフィックが荒い!」とこの頃から指摘はされていました)。
アーケード版を開発したSEGA AM2研直々の移植と言うこともあって、グラフィックは確かにModel2版より劣化していたものの、業務用の空気を再現するという意味においてはいまでも一番完成度が高いのではないかと思っています。
ダイナソアキャニオン(中級コース)のステゴ坂付近でグリーンラインに入ると減速しないという仕様違いはありますが、777スピードウェイ(初級コース)のピットレーンショートカットもしっかり再現しているので、この頃からアレAM2研側も把握していたんでしょうね・・・多分元々はアーケード版のバグでしょうし。
BGMはCD-DAを使用出来るようになったので、サターン版のために新録された新テイクが採用されています。後にリリースされた「デイトナUSA 2001」「SEGA RACING CLASSIC」に収録されたアレンジBGMのベーシックトラックとしても採用されていますが、光吉さんのヴォーカルってこの頃から素敵なんですよね・・・
1997年1月にはサターン版セガラリーを移植したチームによるリメイク版「デイトナUSA Circuit Edition」がリリースされています。フレームレートが30fpsに向上し、グラフィックも向上するなど、発表時はかなり期待していたのですが、挙動が大幅に変わってしまったため、サターンのレースゲームとしては決してつまらなくはないのですが、デイトナUSAとしては「これじゃない感」が強く失望しました。
逆にプロデューサーの名越敏広さんが最後に関わった「デイトナ」であるドリームキャスト版デイトナUSA 2001はグラフィックが大幅に変わってしまったものの、デフォルトで収録されているHORNET + ノーマルタイヤで走る分にはアーケード版を忠実に再現していたので、XBOX 360/PlayStation 3移植版がリリースされるまではよくプレイしていましたね。ジャベリンとかNASCAR由来の世界観を壊してしまう隠しマシンは正直いらなかったけど・・・
1998年にはModel 3基板に移行した「デイトナUSA2 Battle On The Edge」「デイトナUSA2 Power Edition」が稼働開始。長らく正式な移植版はリリースされていませんでしたが、昨年10月にリリースされた「龍が如く7 外伝 名前を消した男」にようやく「SEGA RACING CLASSIC 2」として現行ハードへの移植が実現しています(先日ウインタブさんで公開されたわんみふらいの実機レビューでも、当初検証タイトルとして入れていたのですが、本編の方をあまりプレイしていない関係で投稿時に外しています。エミュレーター動作なのでRyzen 7 7840U + Radeon 780M環境では余裕で動きました・・・というか、Ryzen 5 5500U + Radeon Graphicsでも快適です)。
現在アーケードで稼働しているレースゲームはファミリー層をターゲットにしたマリオカートを除けば頭文字D The Arcadeと湾岸ミッドナイト マキシマムチューンシリーズのみというさみしい状況ですし、2作品とも今の時代に合わせたのか、課金前提のシステムになってしまったのが気になってしまってほぼプレイしていません。
そもそもアーケードゲームってワンコイン(場合によっては200円だったり300円だったりする場合もありますが・・・)で気軽にプレイ出来るのが売りであって、課金でチューニングできるというシステムは何か違うような気がするんですよね・・・そういう意味でも正直、初代デイトナ~デイトナ2あたりがリリースされた90年代が一番楽しかったんじゃないかな・・・と思っています。
追記:諸事情でしばらくライター業はお休みさせていただくことになりました。当面本業(今後のための資格取得も含む)と趣味にリソースを費やしつつ、以前のように個人ブログの更新をぼちぼちやっていく予定です。(実機レビューのほうは中古商品がメインなので、復帰した際ちゃんとした記事として出す予定です。具体的にはあくおすR6、銀河ちゃんZ縦に折り畳めるマン4、ベルベヨウちゃん、アアアアアッアアアアアーーー!ロウズ NX9あたり)
コメント
こんばんは。何年か前からガジェット記事のファンでして、いつも記事を楽しみにしているしスマホなど実際に購入したりと参考にさせてもらってます。Xではろりが流れると妻の報復が怖いので遠目に拝見しているだけで。
ライター業お休みとのことで残念ですが、また気が向いたときにでも、最新スマホの一言こめんとなんぞ書いて下さると嬉しいです。どうぞご自愛下さいね!