Windows 11 バージョン24H2で完全削除が決定しているワードパッドの代替ソフトを紹介します

ワードパッド代替ソフトを考える Microsoft Windows 11
ワードパッド代替ソフトを考える

既にリリース済みのWindows Insider Program配信ビルド(Dev、Canary)では反映されていますが、開発終了となったWindows標準簡易ワープロソフト「ワードパッド」は今年後半にリリースされる予定の2024 Update(仮称、Version 24H2)から削除される予定です。

Windows 10に含まれていた「OneNote for Windows 10」などとは異なり、既存の環境でもインプレースアップグレードを実施した時点で削除され、現状メモ帳やペイントのようにMicrosoft Storeでの単体配布も予定されていません。

ワードパッド自体、既にあまり使われなくなった印象はあるのでどれだけ需要があるか不明ですが、「Microsoft Office(サブスクリプションで提供されているMicrosoft 365 for Appsや単体販売版Wordを含む)なんて持ってないし、オンラインでしか使えないMicrosoft 365 Web Appsなんて使いたくない!」という方もいらっしゃるかと思われるので、この記事では「無料で使えるワードパッド代用ソフト(オフライン環境でも利用可能なものに限定)」をいくつか紹介いたします。

LibreOffice(ワープロソフト:Writer)

元々はSun Microsystems社が開発していた「StarOffice」から派生した、オープンソースのオフィススイートです。Windowsの他、macOS、PC-UNIX版もリリースされています。

Microsoft Office/365 for Appsと同じく、オフィススイート製品なので表計算ソフトやリレーショナルデータベースソフトも含まれていますが、そのうちワードパッドの代用として使用出来るのは「Writer」となります。

あくまで「相互運用性」の高さを売りとしているため、Microsoft Wordで作成された文章を完全に再現できるわけではありませんが、積極的にアップデートを行っていることもあってバージョンアップのたびに互換性は向上しています。もちろんワードパッドよりも遙かに高機能なので、代替ソフトとして使用するのであれば十分でしょう。

なお、同じくStarOfficeのソースコードから派生したOracleの(ライセンスを有していたSun Microsystems社を買収)「OpenOffice.org」も存在していますが、こちらは開発が滞っているため、今となってはあえて選択する理由はありません。

LibreOffice:公式サイト

WPS Office Free(ワープロソフト:Writer)

「Office互換ソフト」として新品・中古PCを購入した際に付属していることも多い、中国メーカーキングソフトのオフィス互換ソフトです。日本法人としてのキングソフト株式会社が公開しているサイトでは無料体験版しか用意されていませんが、実は個人利用であれば完全無料で使用出来るフリー版も用意されています。

かつては日本法人が有料版を低価格で販売している関係もあり、日本語化されていませんでしたが、途中から日本語ロケールが用意され、無料版の公式サイトもいつの間にか日本語化されていました。

LibreOfficeと同じく、ワープロソフトは「Writer」と言う名称で、表計算ソフトの「Spreadsheet」、プレゼンテーションソフトの「Presentation」も一緒にインストールされます。LibreOfficeと比較するとMicrosoft Officeとの互換性が高く、使用出来る機能も有料版の「Standard Edition」とほぼ変わらないので、メールに添付されているWord文章を開く機会が多い方や、仕事で作成したWord文章を自宅で編集したいという方はこちらがおすすめです。

WPS Office Free:キングソフト

Microsoft Word Mobile(※無料で編集機能が使用出来るのは10インチ未満のデバイスのみ)

「いや、ワードパッドの代替として使いたいから表計算ソフトとかプレゼンテーションソフトとかはいらねーし・・・」という方で、なおかつ10.1インチ未満のデバイスを使用しているのであればMicrosoft Word Mobileをインストールするという選択肢も用意されています。

Windows版はあまり話題にならなくなりましたが、元々は1996年にリリースされた組み込み用Windows、Windows CE for Handheld PCに搭載されていた「Pocket Word」としてプリインストールされていたもので、アンヨヨイヨ版、iOS・iPad OS版のWord Mobile(Microsoft 365 Appsのモバイル版に組み込まれているWord Mobileを含む)と同じ機能を備えています。

かつてはワードパッド「以下」の機能しか備えていませんでしたが、現在では機能強化され、本家Microsoft Wordとの互換性も大幅に向上しています。

ファイルサイズも本家Wordや前述のLibreOffice Writer、WPS Writer Freeと比較すると遙かにコンパクトで、単体アプリとして導入できるのでワードパッドの代替として使うなら最も適している・・・といいたいところなのですが、基本的な編集機能を無料で使用出来るのは10.1インチ未満デバイスのみに限定され、それ以上のデバイスでは文章観覧機能しか利用できません(かつてMicrosoftが無料配布していた、Word Viewerと同じことしか出来ない・・・といえばわかる人にはわかるかもしれません)。

機能制限を解除するにはMicrosoft 365 Personal/Familyのサブスクリプション契約が必要ですが、その場合「本家」Wordが含まれているMicrosoft 365 for Appsが利用できることもあって、正直いまとなってはいまいちですが、条件をクリアしていてなおかつワープロソフト「だけ」使いたいのであれば検討しても良いかもしれません。

Microsoft Word Mobile:Microsoft Store

関連リンク

Microsoftが簡易ワープロソフト「ワードパッド」の廃止を発表。今後はMicrosoft Word等の利用を推奨:ウインタブ

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