Google Discoverでたまたま見かけたのですが、(おそらくフリーソフトのRufusで作成したと思われる)システム要件回避(セキュアブート・TPM 2.0)、個人利用におけるローカルアカウント作成を有効化した無断改変Windows 11インストールメディアを約3,500円で売りつける業者が爆誕してしまったようです(いろいろアレなので当該プレスリリース含め、リンクは貼りません)。
一応商品ページに飛んでみたところ、「検証用にどうぞ。できればシステム要件満たしてるPCに乗り換えた方がいいよ!」という申し訳程度の注意書きはありましたが、「将来アップデートが打ち切りになる可能性がある」「システム要件を満たしていないという透かしが表示される可能性がある」「Windows Update経由で次の大型アップデートのインストールに失敗する可能性がある」という注意書きは一切ありませんし、ライセンスは含まれていないので自分で用意しろ・・・とのことですが、明らか無償アップグレードが提供されているWindows 10ユーザーを対象にしている製品になります。というか当該プレスリリースを掲載しているサイトもちゃんと内容確認してから掲載しろといいたくなりますが・・・
Rufusで作成したにせよ、自前でインストールメディアの内容を変更したにせよ、ライセンスそのものは同梱されていないとはいえMicrosoftが販売している市販ソフトを無断改変しているので法律的にもアウトな商品になります。
Rufusで作成したインストールUSBをそのまま販売している場合、Windows 11のisoイメージもMicrosoft公式サイトから無料ダウンロードできるので製造にかかるコストは実質「32GBのUSBメモリ代」のみということなになります。酷すぎる・・・)。
一応DSP版Windowsも販売していたようですが、本来パーツセットで販売しないといけないのに単体販売していたようで本当に長年PC業界に携わってきた方が立ち上げた会社なのかどうかすら疑わしくなってきます(リテールパッケージ版よりも安価なDSP版Windowsは一時期単体販売が可能だった時期もありましたが、Windows 10/11ではメモリ、SSDなどのパーツでのセット販売のみの提供に戻っています)。
残念なことに大手量販店(PC専門店ではない)でも平然とシステム要件を満たしていない(第6・7世代Core搭載)中古PCを販売されていたりしますが、そういった商品も含めて次の大型アップデートのインストールに失敗したり、Windows 11 2024 Updateで実装されたシステム修復機能(Windows 11のフルインストールイメージをダウンロードしてインプレースアップグレードする・・・という手順をシステムレベルでサポートしただけですが)でシステム要件チェックが実行されたため処理に失敗してしまった際、PCの知識が無い一般ユーザーを対象に売りつけているのであれば「返金するかシステム要件を満たしているPCに無償交換する」くらいの対応をするべきなのですが、当然サポートも何もしてくれない可能性の方が高いので間違っても購入してはいけません。
繰り返しになりますがシステム要件回避Windows 11インストールUSBについては「Microsoftが販売しているOSを無断改変して販売」しているため、当然存在自体がアウトになります。おそらくWindows 10サポートが近づくにつれ、知識が無いユーザーを対象にしたこういった悪質な商品がこれからも登場するかと思われますが、間違っても購入してはいけません。恥を知れ恥を。
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