Q.Windows 11 2024 Updateどうすか?A.よくこんなRTMにすら達していない状態でコペェロットたすPCに先行プリインストールしてきやがりましたね。

Windows 11 2024 Update(Version 24H2)がRTM(工場出荷段階)に達してまもなく1年が経過します。

既にWindows Insider ProgramのDevチャンネルでは今秋以降、一般ユーザーへの提供が開始されるであろうVersion 25H2(おそらくいつもどおり“2025 Update”という名称になるはず)の開発ビルド相当のものが配信中ですし、かのあゆ自身本業の方(マスター作成)でもいろいろ弄っていますが、まだベータ版の段階にすら達していないのでこんなバギーで酷すぎるOSを企業にも展開したくないですし、一般ユーザーにもまだお勧めできる段階ではないというのがかのあゆ個人の感想だったりします。

ようやく「Windows 11」として自立はしたが・・・

Windows 11はもともと開発コードネーム“Sun Valley”という名称でWindows 10の大型アップデート「October 2021 Update(Version 21H2)」として準備されていたものが、本来プリインストールされるはずだった端末(おさふぇでゅお)ごとキャンセルされた二画面デバイス専用OS、Windows 10Xで採用される予定だった新しいUIをマージする形で実に7年ぶりとなる「OSそのものの名称変更を伴うメジャーアップデート」として急遽リリースされたというのは有名なお話です。

そのため、初期リリースのVersion 21H2から2023年10月にリリースされた「2023 Update(Version 23H2)」まではOSの心臓部となるカーネルもWindows 10(もっといえば2007年にリリースされたWindows Vistaから2013年にリリースされたWindows 8.1も含む)時代と基本的には共通だったのですが、Version 24H2ではよりモダンな開発言語である「Rust」で書き直された、新しいカーネルに変更されています。

存在自体が公式アナウンスされていなかったので、今となっては本当にただの噂となってしまいましたが、もともと2024 Updateは次期OS「Windows 12」として開発されているという情報も各種メディアで報じられていましたが、見た目自体はあまり変わっていないものの、中身に関しては「これでようやくWindows 11というOSとして自立した」といってしまっていいほど大きく変わっています。

コペェロットたすPCの存在のためだけにアルファ版の段階で世に放たれた可能性も

本来であればそこまで大きなアップデートであればMicrosoft内部、Windows Insider Program含め、Windows 10以前のように2~5年程度しっかり検証を行ってから一般ユーザー向けにリリースすべきでしたし、少なくとも昨年の段階では2022 Update(Version 22H2)~2023 Updateベースで展開すべきだったとおもっているのですが、Microsoftは何をトチ狂ったのか一般ユーザーの展開より先に、新品PCにプリインストールする形で世に放ってしまいました。

2024年6月にいきなり発表され、即商品展開が開始された「コペェロットたすPC」では一般ユーザーより一足先に2024 Updateをプリインストールされていました

おそらくコペェロットたすPCの認証とシステム要件を満たしているPCでのみ利用できる、ローカルAI生成機能を利用するには2024 Updateでないと対応出来なかったという事情はあるのでしょうが、それであればせめて一般ユーザーに展開される2024年10月まで待っても良かったと思うのですが・・・

コペェロットたすPCで利用できる機能自体が本当に「どうでもいい」レベルのものばかりで、数年後には削除された機能リストに入りそうですし、このために現在よりさらに不安定なビルドを一般・企業ユーザーやPCメーカーに押しつけただけではなく、当初「40TOP以上の処理能力を有するNPUを搭載するCPU・SoC」という要件を満たしているのはARMアーキテクチャを採用するQualcommのSnapdragon Xシリーズのみだったため、結果的に「一部アプリが正常動作しない上にどうでもいい機能が付いて無駄に高い」PCを乱立させる結果になってしまいました(現在は「普通のPC」で採用されているx86-64アーキテクチャでもIntelのCore Ultra(るなーれいくこと第14世代Series 2以降)・AMDのRyzen AIがコペェロットたすPCの要件を満たしていて、搭載PCも販売開始されています)。

2025年3月時点でまだベータ版の段階にすら達していない(と思う)

そもそもMicrosoftの公式サイトで配布されているイメージがiso・メディアクリエイションツールでダウンロードされるものともに未だ「ディスク・クリーンアップで存在しないファイルが削除対象として表示される」「システムファイルチェッカー(SFC.EXE)を実行すると実際には存在しない破損ファイルが修復不可能と報告される」など、あまりにも酷すぎるバグが残ったままの2024年10月配信ビルド(26100.2033)のままというのもアレなのですが、2025年3月の時点である程度前述のバグなどはfixされているものの、更新プログラムを適用するごとに新たなバグが発生するため現状安定した環境で運用したいのであれば2025年11月まで更新プログラムが配信される2023 Updateのまましばらく様子を見た方が安全だと思います。

Microsoftが公式サポートで案内している既知の不具合だけでなく、かのあゆが確認しているだけでも

  • (あまり一般ユーザーは縁が無いとは思いますが)マスター作成などで使用するツール、SYSPREPを実行して応答ファイルを読み込ませようとするとなぜかキャッシュフォルダに設定されている%windir%¥Pantherフォルダが壊れ、一般化に失敗する(なぜかフォルダとして認識される0KBのダミーファイルが作成されてしまう。壊れたPantherファイルを削除して手動でPantherフォルダを作成し直してからSYSPREPを実行することで対策可能)
  • 一部の第11世代Core(Tiger Lake)環境で画面がちらつく(シンクパヨウX1c Gen 9ちゃんで確認済み。未だ解決していませんがこちらについてはドライバ側の問題である可能性もあり)
  • Windows 11 2024 Updateから新たに採用された新インストーラーを使用してクリーンインストールを行うとなぜか空のWindows.oldフォルダが作成される(当然以前のバージョンのバックアップファイルは存在しないので普通に削除可能です)

といった不具合らしきものが発生しています。

3月の月例アップデートでも「コペェロットが削除される」という不具合が発生しているので、正直お仕事でマスターを作るときもどのビルドで対応すべきか迷う・・・というよりも、「どれも何かしら酷すぎるバグがあるので2024 Update自体をお仕事で使ってほしくない」というのが正直な感想だったりします。ちょっとひどすぎんよー・・・

ただコペェロットはそもそも企業だとMicrosoft 365で使えるライセンスを契約していないと利用できませんし、個人でもChatGPT以下の精度で情報も抜き取っているのでこのまま消えてくれてもry

このままだと安定しないまま25H2がリリースされることになりそう

本業でも2024 Updateのマスターイメージを作成するというお仕事をしていますが、正直どのビルドも何かしら不具合が出ているので、正直言えばこんなものを個人情報などを扱っている企業にむけて展開したくないし、コペェロットとかMicrosoftアカウントとかそんなもんを押しつける前にまずちゃんとInsider Programに参加しているユーザーのフィードバックを反映しろ!それすら出来ないならInsider Programなぞやめてしまえ!というのが今現在の正直な感想です。

困ったことに2024 Updateは長期的に同一バージョンで運用することを想定したLTSC版でもあるのですが・・・月例アップデートを当てるたびに何か治る代わりに新しい不具合が発生するという状況で、正直心情的にはかわいいろりでドジっ子なMeたんを産むきっかけになったWindows Meや当時のハードウェア性能が追いついていなかったが故に批評されたWindows Vista、タブレットデバイスへの最適化という意味ではWindows 10や11より上を行っていたWindows 8.xといった一般的に不評だったバージョンより酷いと思っています。

ナデラはAIAIクラウドクラウドいう前にまずテメーのOSを安定させてから何かしろ!いや、もう何もするな!                                                                                                                                       しなくていいからセキュアで安心して使えるOSをリリースしろ!!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました