Windows 11(Version 22H2/23H2)のオプション更新プログラム、KB5036980がリリースされています。この更新プログラムは来月第2水曜日に配信される予定となっている月例アップデートのプレビューで、脆弱性の修正は含まれておらず、当てると逆に動作不安定になる場合もあるので急いでいない方は次の月例アップデートまで待った方が安全です。
ちなみに「利用可能になったらすぐ最新の更新プログラムを入手します」が有効になっている場合、問答無用で適用されるので注意が必要です。まぁこのオプションを有効にしているのは「不安定でもいいからとにかく最新の状態で使いたい!」という方になる“はず”なのでとくに問題は無いとは思われますが・・・
この更新プログラムでは「スタートメニューに広告が表示される」という、一般ユーザーには糞の役にも立たない、どうでもいい新機能が含まれています。
一応Windows 10には実装済みの機能だったので、昨年9月に配信されたMoment 4 Updateで実装された「タスクバーの位置調整」と同じく「復活した」機能ということになりますが、フリーOSならともかく、家庭向けのHomeですら約2万円と高額な価格設定の市販OSでスタートメニューに使いもしないアプリの広告が表示されても反感を買うだけなので、正直この機能に関しては「なぜ復活させた」というのが正直な感想です。Windows 10でもそうでしたが、表示されてもまずスタートメニュー経由でダウンロードすることもないですし、PCに詳しくない方だとプリインストールされている者と勘違いしてしまいますし、アプリ開発者にとってもあまりプロモーションになっていないような気がします。
なお、この機能が実装されるのはあくまで一般ユーザー向けの「Home」と「Pro」のみで、ドメイン環境に参加しているPro、企業向けに提供されているEnterprise、Educationでは有効になることはありません。また、「設定→個人用設定→スタート」から「ヒント、ショートカット、新しいアプリなどのおすすめを表示します」を無効化することでスタートメニューの広告を非表示に設定できます。
今年になってInsider Programでのユーザーからのフィードバックもろくに反映しないまま致命的な不具合が残った状態で月例アップデートを配信している印象を受けますし、ただでさえ毎月コロコロ挙動が変わっているのに広告やらメール本文の内容を無断送信しているという疑惑がある新しいOutlookの強制バンドルやら、Windows自体がマルウェア化している印象を受けるので、まずCopilot関連の機能を強化する前にユーザーにとって安全で信頼できるOSをリリースしてくれ・・・というのが今のMicrosoftに対して感じています。
なおWindows 10はWindows 10で設定画面にMicrosoftアカウントのプロモーションが追加されています。さすがにWindows 11のようにローカルアカウントでの作成が制限されるような挙動変更は行われていませんし、個人的にはMicrosoftアカウントと紐付けた方がいろいろと便利だとは思っていますが、クラウドに大事なデータを預けたくないという方もいるでしょうし、ちょっと強制するやり方は・・・ましてやオフラインでしか利用できないユーザーさんもいるのでWindows 11でのOOBEの挙動は論外レベルだと思うのですが・・・
関連リンク
2024 年 4 月 23 日 — KB5036980 (OS ビルド 22621.3527 および 22631.3527) プレビュー:Microsoft
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