昔から高価というイメージが強かったAppleのMacintosh(Mac)ですが、中古商品であればWindows PCと同じような値段で購入できます。発売から3年が経過したこともあり、Apple Silicon搭載モデルでも安いものでは10万を切るモデルが出回るようになりました。
中古Windowsノートの方はウインタブさんにて本日公開された記事で紹介しているので、ここでは中古MacBookのおすすめモデルや、購入時の注意点をまとめておこうと思います。 M1えあえあも6万円台で狙えるようになったので、正直中古なら「超高級品」というイメージは既にありません。
高くて手を出せなかったという方もこれを機会にマカーになろーよ!楽しいよ!
- 68K〜PowerPC時代の古いいわゆる“Old Mac”も人気は高いのですが、ここでは「普通にメインPCとして使うこと」を想定しているので現行OSがサポートされているモデルのみ紹介しています。
- ノートPCしか紹介していないのはかのあゆ自身デスクトップではなくノートPCをメインにしているからです(置くスペースがない。
部屋を整理しろ)。
1. 現在サポート中のOSについて
特に明言はされていませんが、macOSは基本的にリリースから3年間はセキュリティアップデートが提供されています。この記事を執筆している時点でセキュリティアップデート(SafariなどのOSコンポーネントの更新も含む)が提供されているバージョンは以下の通りとなります。
macOS 12.x Monterey(2021年10月リリース)
macOS 13.x Ventura(2022年10月リリース)
macOS 14.x Sonoma(2023年9月リリース、最新バージョン)
サードパーティ製ソフトウェアの対応は開発者の方針次第ですが、参考までにMicrosoft Office for Mac/Microsoft 365 for Macでは「Appleがサポートを提供しているOSのみサポート」としています。
そのため2023年9月に最新バージョンとなるmacOS Sonomaがリリースされたタイミングで、セキュリティアップデートの提供が終了したと思われるmacOS 11 Big Surでは今後Officeのセキュリティ更新、機能アップデート等が受け取れなくなる見込みです。Windowsと同じく使えなくなるわけではありませんが、よほど古いバージョンでないと動かないソフトを使いたいといった、特別な理由がない限り動かないソフトが出てくるだけでなく、インターネットに接続する端末としては、脆弱性が修正されないなど色々ろとリスクが大きいため、メインPCとして使うのであればお勧めしません。具体的にはSkylake世代以前のCPUを搭載するMacは原則サポート対象になっているOSを導入出来ません。
ターミナルによるUNIXコマンドの操作やバックアップがわからない、初心者の方にはお勧めしませんが、OpenCore Legacy Patcherをインストールすれば、無理やりSonomaを導入することもできますし、MacBook Airであれば1万円台で購入できるので、「おもちゃ」として買うのであれば1万円台から狙える、2013〜2015年頃のMacBook AirやMacBook Pro、MacBook(12-Inch 2015)を購入するのも色々遊べるので悪くないと思います。
Chrome OS Flexも導入できるので、「林檎マークがついたちょっとシャレオツなChromebook」として運用すると意外と注目されるかもしれません。Linuxも普通に導入できるので、「Macであることを諦める」のであればこれらのモデルもまだまだ十分現役で使えます。
2. 長く使うつもりならやはりApple Silicon搭載モデルを
開発の遅れから来年はメジャーアップデートのリリースを見送ったというリーク情報が、最近になってガジェットメディアサイトで報じられているので、場合によっては1年程度サポート期間が伸びる可能性もありますが、今年6月に発表されたMac ProのモデルチェンジをもってIntel CPUからApple Siliconへの移行を完了しています。
そのため、Intel CPUをサポートするmacOSとしてはmacOS 14 Sonomaが最終バージョンとなることが予想されます。前述のとおりセキュリティアップデートは3年環提供される見込みなので、少なくとも2027〜8年までは問題なく運用できますが、その間にIntel CPUのサポートを打ち切るアプリも出て来ることが予想されるので、より長く使うのであればApple Silicon搭載モデルを最初から購入した方があとで後悔することもないと思います。
2020年11月に発売したMacBook Air(M1 2020)はM3搭載モデルが発表された今でも継続販売されていますし、正直7core GPU/8GB RAMモデルでもかなり高性能なので、パフォーマンス不足に感じることはありません。
一方Intel搭載モデルはOSのメジャーアップデートを受け取れる期間が少ない(場合によってはもうない)こともあり、今年になって価格の下落がさらに進んでいます。Sonomaがサポートされている第8、9、10世代Core搭載モデルは、今でも性能が高いので、「とりあえずMacがどのようなものが使ってみたい」という方はIntelモデルを購入して、後からApple Silicon搭載モデルに乗り換えるのも良いかもしれません。
また、TPMチップが搭載されていないので、Rufusなどを使ってシステム要件チェックを回避する必要はありますが、Windows 11をデュアルブート環境で利用できる、BootCampがサポートされているのもIntel CPU搭載モデルのみです。
昨年9月にライセンス購入の販売が開始されたため、現在ではApple Silicon搭載モデルでもARM版Windows 11をインストールできますが、現時点では仮想化ソフトのParallels Desktop/VMware Fusionでの利用のみとなるので、Windows PCとしても使いたいのであればIntel CPU搭載モデルはまだまだ魅力的に感じられるでしょう。
3. お勧めモデル
ということで、実際にかのあゆがおすすめする、「サポート中のmacOSが動作して、10万円未満で購入できるMacbook」を紹介したいと思います。一部かのあゆが実際に使っていた機種もリストに入れているので、当ブログでいつも使っている特殊な呼び名が出てくるものがありますが、あくまで個人ブログなのでおさ・・・ご了承ください。
ろりまっく(MacBook 12-Inch 2017)
今年の3月まで実際にかのあゆの相棒として活躍してくれていた、ろりまっくの最終モデルです。このサイズ感、今でも人気が高く、Core mよりもパワーアップしたApple Silliconを搭載した上で復活を望む声も多いのですが、Apple的にはろりっ子はあまり好きではないようで、出した答えが「うるせぇ!テメェらはデカいMacBook Airでも使ってろ!」ということで登場した15インチMacBook Airだったので、今後も復活する見込みはなさそうな気がします…
CPUはUMPCにも採用されていた超低電圧版Core m3/i5/i7なので、場合によってはパワー不足に感じる場面も出てきてしまっていますし、(個人的には好きでしたが…)キーボードは全世界的に不評だったバタフライキーボードなので、この点は気になる方がいるかもしれませんが、iPadと同じ感覚でフルバージョンのmacOSが使えるのはやはりこのサイズならではのメリットだと思います。
なおSkylake世代の2016年モデルであればさらに安く購入できますが、OSのサポート期間が来年までなので、今から購入するのであればKabylake世代の2017年モデルをお勧めします。
MacBook Pro(2017 13-Inch Two Thunderbolt)
最新バージョンに拘らない、もしくはOpenCore Legacy Patcherで無理やりインストールしてしまうのであればMacBook Proの2017年モデルもお勧めです。あのMBPが3万円台で購入できちゃうんですよ?!
CPUは2コア4スレッド動作の低電圧版Kabylake-Uで、Core m系列と比較すると性能的にまだ余力があります。またSSDも標準でPCIe-NVMe接続のものが使われているので、ビジネスアプリをメインで使うのであれば今でも十分現役機として活躍させられます。
結局今年になって完全消滅してしまったTouch Bar搭載モデルとは異なり、ユーザーによるSSD換装に対応する最後のモデルでもあります。
MacBook Airやろりまっくと比べてもそこまで重さも変わらないので、安いMacBook Proを探しているのであればお勧めです。
ただし、ジャンク品扱いでない商品でもキーボードの文字消えや、ディスプレイのコーティング剥がれが発生している個体があるので、店舗で購入するのであればこの辺りをチェックしておくことをお勧めします。
まくぶくえあ(MacBookAir M1 2020)
Apple Silicon第1弾モデルとして、Macbook Pro(13/15インチ)、Mac Miniとともに発表されたモデルです。
かのあゆが購入した個体は、あきばU-SHOPで購入した半分ジャンク扱いのDランク品ですが、現在はまっとうな中古品でも6万円台で購入出来る個体が増え、お得感がグッと増してきました。というかめちゃくちゃ安くなったね…
筐体デザイン自体は2018年以降のモデルと変わっていませんが、Apple M1を搭載することにより圧倒的なパワーとスマホ・タブレット並みの狂的ななバッテリー稼働時間を実現しています。
2020年前半に発売した第10世代Core搭載モデルからバタフライキーボードからシザー方式を採用したMagic Keyboardに変更され、文章作成マシンとしても快適になりました。というか、この子と一緒にいると何でも出来るような気がする…
予想以上にモデルライフが長くなり、M2搭載MacBook AirやM3/M3 Pro/M3 Max搭載MacBook Proが登場した後も「購入しやすいエントリーモデル」として販売が継続されています…が、8コアGPU搭載モデルが選択できなくなり、円安の影響で価格も約14万と、発売当初は10万ちょっとで購入出来たことを考えるともはや「エントリー」とは言えない価格になってしまったので、メーカー保証が不要であれば中古を購入した方がお得です。
正直M1ですらモバイル向け第9世代Core i9(9800H)を上回る性能を備えていますし、性能面で不満に感じることは全くないでしょう。今見るとディスプレイのベセルはやや太めですが、(個人的には大嫌いな)M字ハゲノッチが採用される前のモデルなので、メニューバーがかけているのは嫌という方にもお勧め…というか、多分そういう方は2022年以降のMacBookは選択肢に入れられないと思います…
4. まとめ
前述の通り、Apple製品は同スペックのWindows PCと比較すると高めです。これは昔からで、そもそも日本語OSがまだ搭載されていない状態で発売した初代Macintosh 128Kなんて販売価格が69万円でしたし、かのあゆが小学6年生だった1998年に発売した、初代iMacも約18万で販売されていたので、正直円安云々関係なくApple製品は「そういうもの」と認識しています。
中古商品もいままでは割高なイメージが強かったのですが、最近ではそうでもなくなってきていて中古Windowsノートとそこまで価格は変わらなくなってきています。特にM1えあえあは今年になってだいぶ下がってきているので、初めてMacを使いたい方におすすめです。
かつては「ハミダシクリエイティブ用途に強いMac」…というイメージが強く、実際「QuarkXpress」「Aldus PageMaker」(現:Adobe PageMaker)といったDTPソフト、「Adobe Photoshop/Illustrator」といったソフトが初期の段階でMac向けにリリースされていたので、デザイン用途ではよく使われていたのですが、現在はPageMakerもPhotoshop/IllustratorもWindows版があるので、正直「パソコン」として出来ることはWindowsもMacもあまり大きな差はありません。QuarXはそもそもその名が忘れ去られてしまった感がつよいのですが、ちゃんといまでも最新バージョンがリリースされています。
かのあゆが現在仕事に就いているITエンジニアではWindows環境がないと動作検証が出来ないということもありますが、この点はBootCampなりParallelsなりを使えば対応出来ますし、macOSはWindowsとまた違った魅力があって、使っていて楽しくなりますし、要するに「MS派とかApple派とかどうでもいいから好きになった子を相棒にすればいいじゃん!」ということです。かのあゆはどっちも好きで結局リュックにPCを3台常備しているという意味不明なことをやっていますが…
中古なら意外と安いMac、あなたもどうですか?
5. 関連リンク
中古WindowsノートPC購入ガイド - 新品価格が上昇したいま、人気機種も安く買える中古ノートはおすすめ!:ウインタブ
※こちらは中古Windowsノートを中心に紹介した記事です。ThinkPad X1 CarbonやLet’s Note SV、おさ…Surface Pro6といった、新品だとお高い子たちも中古なら2〜4万円台で購入出来ます。
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