
マスターイメージを作成する際に使用する「システム準備ツール(SYSPREP)」はWindows NT リソースキット等に収録される形で1996年にリリースされたWindows NT 4.0ではじめて登場し、2026年現在、まもなくリリースされる予定のWindows 11 2026 Update (仮称 Version 26H2)でも引き続きWindowsがインストールされているシステムドライブのSystem32\Sysprepフォルダに鎮座し続けています。
現在、Microsoftは(OneDriveへの設定バックアップの押しつけをやめるなど、一部改善されてきているとはいえ)個人・法人・教育機関を問わず、自社製クラウドサービスへの紐付けを強制する仕様に改悪を行っていますが、システム準備ツールに関しては削除してしまうとPCメーカーも自社製品に組み込む純正イメージの作成が行えなくなってしまうため、おそらくWindowsそのものが消滅しない限り残り続けるのではないかと予想しています。
そんなシステム準備ツールですが、現在Windows 11に含まれているバージョンは2006年にリリースされたWindows VistaではじめてOSコンポーネントとして標準搭載されたものが現在に至るまで仕様変更されないまま採用されていたりします。
その関係でWindows 8ではじめて登場したUWPアプリ(いわゆる“ストア”アプリ)をユーザー側にインストールした場合、処理の途中で失敗してしまう仕様も未だに修正されていないわけですが、MicrosoftがIT管理者・開発者などを対象に公開している「Microsoft Learn」のドキュメントによるとWindows 8.1以降、システム準備ツールのGUI環境は推奨されておらず、将来のリリースではコマンドライン環境・・・今の呼び方だとCLI環境での実行のみサポートする“予定”と未だに記述されていますが、2015年にリリースされたWindows 10はもちろんのこと、木偶人形・・・もとい、“Future Platform”を名乗っているWindows 11 Insider Preview Build 29xxx(おそらく来年リリースされるVersion 27H2になる予定の先行ビルド)においてもGUI環境は残り続けていますし、何ならOOBE(いわゆる“ようこそ”画面)でCtrl + Shift + F3を押下して監査モードを起動した際や、システム準備ツールを直接実行した際に立ち上がるのがそもそもGUIベースのUIだったりします。
ガルマックスさんで近日中に記事を寄稿する予定の、おそらく(本当にただのバグっぽいので)近日中に塞がれるであろう手順も含め、Windows 11 HomeにおいてMicrosoftアカウントでの強制サインインを回避してローカルアカウントを作成するための手順はすべて潰してきているMicrosoftですが、今回取り上げた「システム準備ツール」や開発終了扱いになったものの、いまだコントロールパネルに鎮座しているOS標準イメージバックアップ機能など、あまり目立たない機能はそもそも忘れ去っているような印象もありますが、おそらくシステム準備ツールのGUIが廃止される予定であるということについてはMicrosoftの中の人も忘れている・・・というより、Windows Vistaに搭載されたバージョンで実質メンテナンスすら終了している可能性が高く、おそらく当面GUI環境も残り続けるのではないかなぁと思っていたりします。
この辺のいい加減さはナデラCEO以前からこんな感じだったりするので、ある意味「Microsoftらしい」とも言えなくはないのですが・・・
